温度特性の違い
日本での夏場の太陽電池モジュールの表面は70℃近くまで温度が高くなり、結晶シリコンの温度係数はマイナス0.45%であるため、結晶シリコン太陽電池の基準温度25℃に対して20パーセントほどさがります。
一方のアモルファスシリコンの温度係数はマイナス0.3%のため出力低下が10パーセント程度で、夏場の出力は結晶系シリコンに比べて10パーセントくらい大きくなります。
7月から9月の夏場時期の差が大きく、具体的にはマイナス0.45パーセントとは1℃上昇することによって、太陽電池の変動効率が0.45パーセント低下することになります。
例えば、結晶シリコンの場合40℃上昇すると仮定すると、定格100Wの太陽電池のモジュールが25℃から65℃に上昇すると出力が82Wに低下すると言うことです。
そして、アモルファスシリコンの場合は温度係数がマイナス0.3パーセントなので、同じ条件で65℃まで上昇しても90Wまでしか低下しません。
アモルファスシリコン太陽電池
アモルファスシリコンは0.5μm以下の厚みで光を吸収することが出来るので、結晶系シリコン太陽電池ほど変換効率が良くありませんが、価格が安い太陽電池として期待されています。
また、結晶シリコン太陽電池に比べて温度上昇による出力低下も抑えることが出来るのが特徴です。
しかし、アモルファスシリコンは、太陽光が当たると劣化する欠点もありますが、現在では10パーセントまで抑えるように改善されていますので、一般的に販売されているアモルファスシリコン太陽電池は、予測されている劣化分だけ引いた定格出力を表示しているので、不利益をこうむり事はありません。
タンデム型
一般的な太陽電池は、pn接合が1つだけ使われており、単接合太陽電池と呼ばれています。
変換効率を上げるために方法としてpn接合を複数重ね合わせる方法があるのですが、これを多接合太陽電池と呼びます。
アモルファスシリコンと結晶シリコンでは光の波長に対する感度が違い、短波長側の光をアモルファスシリコンで、長波長側の光を微結晶シリコンで吸収しようという素子構造が考えだされてきました。
一般的にタンデム型太陽電池と呼びますが、アモルファスシリコン太陽電池のメリットは、変電効率が低さを克服できる太陽電池として注目され、将来的には結晶系シリコンと同等の変換効率になると思われます。